ケアミックス病院とは?
ケアミックス病院とは、「一般病床と療養型病床」もしくは「一般病床と精神病床」といった、複数の病床を持つ病院のことをいいます。特に「急性期病棟に加えて、回復期病棟や慢性期病棟(療養病棟)がある病院」をケアミックス病院と言うことが一般的です。
複数の病床を持つケアミックス病院は、急性期の治療から在宅復帰支援まで一貫して同じ病院でケアを行うことができ、地域の医療ニーズに幅広く対応する病院です。
ケアミックス病院は幅広い種類がある
ケアミックス病院は有する病棟や担う機能がそれぞれ異なり、幅広い種類があります。急性期病棟と慢性期病棟の組み合わせのみならず、回復期リハビリテーション病棟や緩和ケア病棟などを備える病院も。以下は一例ですが、ケアミックス病院のタイプの一覧です。
急性期病棟+回復期リハ病棟+療養病棟
高度急性期・急性期病棟+地域包括ケア病棟+緩和ケア病棟
急性期病棟+回復期リハ病棟+在宅部門(訪問看護ステーション)
急性期病棟+緩和ケア病棟+精神科病棟
回復期リハ病棟+療養病棟
中には、介護施設を併設している場合あり、1つの病院で幅広い領域をカバーできるのがケアミックス病院の特徴です。
ケアミックス病院で働くメリット
- 幅広い看護の経験を積める
ケアミックス病院では、急性期から回復期、慢性期と、疾患が現れてから安定するまで一貫して対応できる機能が備わっているため、ひとつの病院で幅広く看護を経験することでさまざまな知識や経験を得ることができます。
- さまざまなキャリアプランを実現できる
「今は急性期でスキルを磨きたいけど、ゆくゆくは回復期のケアに携わってみたい」「緩和ケア病棟で患者さんやそのご家族に寄り添ったケアを提供したい」「急性期から慢性期まで、ジェネラリストを目指していきたい」など、幅広い経験を活かしたキャリア形成を考えている人にはおすすめです。
- ライフスタイルに合わせた働き方ができる
ケアミックス病院では、出産・育児などのライフステージの変化に応じて、配属病棟を希望できるメリットがあります。ケアミックス病院なら、転職することなく異動で自分に合った働き方を叶えやすいでしょう。必ずしも希望通りとは限りませんが、比較的、異動の希望は融通がきく病院が多いようです。
ケアミックス病院で働くデメリット
- 高度・専門的な医療スキルを高めにくい
ケアミックス病院では、大学病院や規模が大きな病院で行われる高度急性期医療は提供していない場合も多く、最先端の治療を行うよりも、地域の医療ニーズに根ざした、そこで生活する方々に身近なタイプの病院が多いです。そのため高度医療に携わったり、それに伴うスキルを磨いたりする機会は少ないようです。
- 希望通りに配属されるとは限らない
最初から希望に沿った配属先とは限らないのが現状です。部署異動の希望はできても、そのときの現場の状況次第では希望が通らないこともあります。求人の段階では具体的な配属先が指定されていないことが多いため、面接の際には必ず確認しましょう。
ケアミックス病院の看護師に向いている人は?
- 急性期から慢性期まで、幅広い看護を経験したい人
- 特定の部署で専門性を高めるよりも幅広くジェネラリストとして働きたい人
- 結婚や出産などを経ても、ひとつの職場で長く働きたい人
- 特定の領域に対するこだわりがない人
- プライベートとの両立を重視したい人
大学病院はスキルアップやキャリアアップをめざす看護師にとって、最適な職場です。忙しく働く中で専門性の高い知識やスキルを習得していくことができます。
また、福利厚生を充実させている大学病院では、ライフスタイルにあった働き方もできるでしょう。