看護師に必要な経験やスキルは、履歴書や職務経歴書で伝えられたとしても、人柄やコミュニケーション能力、モチベーションなどをアピールすることも重視されるのが採用の現場です。
緊張してしまって伝えたいことをほとんど伝えられなかった…
雑談では盛り上がったのにどうして不採用なの!?
などということにならないように、しっかりと面接について知っておくことが大切ですね。
これから紹介するポイントをおさえて、面接官に好印象を持ってもらえるコツを把握しておきましょう。今回の記事では、面接で落とされる人・採用される人の違いをふまえて、面接で好印象を与えるコツをいくつかご紹介します。
雑談ができるか
コミュニケーション能力があるかどうかは、看護師の職務にとってはとても重要な要素となっています。
面接は一緒に仕事をする仲間探しのために行われます。つまり、仕事で求められるコミュニケーションの再現が面接でも求められるということです。面接中に何気ない世間話をしているときにも、あなたが実際に同じ職場で働いたらどんな感じかな?とイメージされているのです。
ということは、饒舌になる必要も、自分のトーク力をアピールする必要もありません。話上手か話下手かは関係なく、簡潔にわかりやすい内容で受け答えができているかが重要です。
NG例
- ダラダラと説明が長くなってしまう。
- 話しているうちに脱線して、聞かれたことに答えていない。
- 最低限の回答だけをしてしまい、人柄がわかるようなエピソードを話せていない。
OK例
- まずは聞かれていることに、明確にシンプルに回答する。的外れな回答をしない。
- 相手の話を聞くときは、相手の目を見て、相槌を打ちながらよく聞いている。
- 「自分の話を聞いて〜!」ではなく、相手の意図を理解しようと努め、会話全体を楽しんでいる。
日頃からいろいろな人と話していないと、適切なコミュニケーションはなかなかできないもの。その場の雰囲気を感じ取り、相手が伝えようとしていることを読み取り、雑学なども必要となってきますので、日頃から意識したいですね。
心の余裕
緊張でガチガチになっている人よりも、受け答えに余裕のある人のほうが話しやすく、自然と評価も高くなります。緊迫した状況下で、看護師としての適切な対応能力があるかを見極められていることも。
NG例
- 表情が硬く、声が小さい。目が合わない。自信がなさそうに見える。
- 声色が暗い。声に抑揚がなく単調な印象。
- 落ち着きがなく、焦った口調で回答している。
- 自分の用意してきた答えを一本調子で話している。
OK例
- 緊張をほぐしてリラックスするつもりで、ハキハキと受け答えをしている。
- 応募先病院のことや面接の傾向などを調べておいて、少しでも不安を解消する。
- 自分と応募先の病院とのマッチ度を確認する気持ちで臨む。
応募者と病院とは対等な立場です。相手から見定められている…と必要以上にプレッシャーを感じるのではなく、自分とマッチしているのかを確認する気持ちで臨むとよいでしょう。
「相手に気に入られるように話せているか」「いい評価=内定」ではなく「確認」するという気持ちで向き合うのも大切です。
熱意・やる気
志望動機では、その施設らしさを挙げてなぜそこに魅力を感じたのか・入職したらどのような看護で貢献したいのかを具体的に述べましょう。
どこの施設にも当てはまるような抽象的な志望動機や待遇のよさを志望動機にすると、施設へのコミットが低い、何かあればすぐに辞めてしまうかもしれないなどといった印象を与えてしまいます。
看護や仕事の内容について積極的に質問することも、熱意をアピールすることにつながります。
ミスを隠さない、学び取れる人か、ポジティブに捉えられるか
看護師として「人柄」や「やる気」はとても重要です。たとえネガティブな理由で転職を考えているとしても、離職理由や短所を尋ねられた際には、そのまま伝えるのではなくポジティブな視点で捉え直して伝えることが大切です。
また、これまでの職務上でのミスについて質問をされることもあります。
ミスを1つもしないで成長したという看護師は1人もいないでしょう。ミスというネガティブな要素を「経験」として、その経験から何を学び取ったのか、ポジティブな要素に変換できているかどうかを見られています。ミスそのものを知りたいのではなく、自分のしたミスをその後の仕事に活かせているのかを判断する材料となっているのです。
表情を見る
採用面接においても、明るい表情を見せることが大切です。たとえマスクのまま面接に臨んでいたとしても、目の動きなどのマスクから出ている部分はもちろんですが、態度や表情の雰囲気などはどうしても感じ取れてしまいます。
マスクをしていても表情が豊かであれば、看護師の業務をする際に、患者さんに対しても同じ対応が可能でしょう。マスクをしているからといって、無表情でいると、患者さんからのクレームにつながる可能性を心配されてしまいます。
まとめ
面接とは、面接官があなたのことを知るために設けられている場で、あなたのアピールポイントを伝えることが最も求められています。
緊張せずに話せるようになるには面接対策が不可欠です。そのためにも、友人やキャリアセンターなどで模擬面接を行なってフィードバックをもらったり、自分が話しているところを録画・録音して自己分析をしたりしておきましょう。何度も面接練習を繰り返すうちに、緊張しないで面接官と話せるようになる人も多いので、ぜひやってみてください。
本番で十分に力を発揮できるよう、トレーニングを積んでおきましょう。